2013年04月25日

費用対効果

せちがらい世の中だな〜というエントリですが。。。今回も教育について。

学校予算はキツキツになってきています。私立大学の重要な収入源は学費収入と政府からの補助金です。

大学入学が容易になってくると、退学率が問題になります。とくに入りやすい(いわゆる偏差値が低い)大学では、面倒見のよさをアピールしつつ、就職のための力をつけるために四苦八苦しています。

退学が出ると、学費収入が減ります。教育的にも退学率は問題ですが、経営的にも退学率を減らすことは重要なのです。

安定した収入を確保することによって、安定した教育環境を提供することができます。とくに各大学は予算をもとに毎年学生のためにさまざまなプログラムを用意し、提供しています。

単純には、学びの多様化にしたがって多様な学問が学べるように多くの科目を開講し、非常勤講師を雇います。

英語教育や資格試験のために、対策講座を用意します。(もちろん一部は受益者負担としますが。)

就職を見据えた外部講師、セミナー、診断テストのようなもの等、キャリア教育にもお金が使われます。

昔は、学費、補助金以外にも受験料収入というのが収入の柱だったそうです。受験生が増加している時代は、収入も安定的であり、その分教育予算も潤沢でした。

ですから多くの私立大学が非常勤講師を抱えたものです。今は予算削減でどこも非常勤講師の削減に取り組んでいるのが現状です。

一方で、入口でつまづかないようにする導入教育、出口(卒業)を見据えたキャリア教育が重要になってきています。大学が抱えている専任教員で実施できるかというとそうはいかないのが現状で、どの大学も新規に人を採用するか、外部のプログラムを購入することとなります。

いずれにせよ、教育環境の提供には予算が必要なわけです。

その予算が、退学率の上昇、受験生の減少、補助金の見直し等、削減圧力が高まっています。その予算縮小の圧力の中、多くの大学が独自の教育をどれだけ展開するか、頭を絞っています。

もちろん本学もその一つなわけです。

「学生のために」という言葉のもと、いろいろ案を絞っては、予算を申請します。全部が実行できるわけではないので、最終的には一部の提案しか実行できないのが現状です。

一方で、これ無駄じゃないかというような予算が認められたりします。記念撮影とかオリエンテーションでのお弁当とかです。

「学生のために」という文言は、多くの人の発言を黙らせる金科玉条です。学生のためなんだから必要だといわれると、なかなか反対しにくいのが現状です。

でも本当は「教育効果があるのか」どうかという観点が必要なように思います。教育のためにお金を使う以上は、どのような効果が期待されるのか、その期待はどのよう形で計測できるのか、そしてその効果と投入した費用を比較して、その教育プログラムを実施し続けるかどうか検討する必要があろうと思います。

教育効果は目に見えないものだと反対されるのですが、それでも効果を数量的に測定できなくても、定性的に言語化して説明する責任はあるかと思います。

せちがらい世の中です。大学教育であれば、おおらかになんでも学べ、という環境がいいのですが、出口を考えると教育効果がない教育予算の実施は無駄になります。

この意味で、大学教育自体も「ゆとり」から「効率」や「結果」が求められてきていると思います。

書いててやっぱりせちがらいなぁ,と。。。
posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学教育について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする