2013年11月14日

文系学問はOS

文系学問の役割は,教養としてのOS(オペレーティング・システム)だと思っています。

社会で生きていく上では,新しいものを認知し,理解するための基礎力が必要です。問題や課題を解決するためのスキルをもつことも必要です。

理解の基礎力は,人文や社会科学などを幅広く勉強することによって,多くの知識を得て,その知識によって,新しい出来事を理解する類推力をつけることに役立ちます。

典型的なものは歴史です。歴史についての知識を持つと,現在起きている出来事を過去にさかのぼって判断する材料を探し出すことが可能です。

問題解決スキルは,未知の問題に対してそれを乗り越える手法を得ることになります。文系では,仮説ー検証ー結論というフレームワークが徹底的に鍛えられます。起きている問題に対して,何が問題か,何を解決すればよいのか,という問題設定,その問題を解決するための手がかりを仮説として,実際にやってみて,違ったら再度別の方法を試してみるという検証,これら一連のスキルが社会で生きていく上での基盤となります。

大学での勉強は,理解の基礎力をつけることのみならず,課題解決のスキルを磨くものでなければならないと思います。理解の基礎力では幅広い読書によって知識を得るとともに,そこから一歩進んで,何が問題か,課題を見つけることが必要です。でも実際にはなかなかこの課題解決スキルを身につけるのが難しいのが現状です。

理解の基礎力と課題解決スキルの両輪を自分のオペレーティングシステムとして身につければ,さまざまなアプリ(社会で戦う武器)を積むことが可能です。OSの脆弱性をなくせばなくすほど,多くのアプリを積むことができます。社会に出た時に,どれだけアプリを積むことができるか,大学時代の勉強にかかっています。
posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学教育について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする