2014年01月28日

予測・シミュレーションは科学か?

計量経済学は一般に最も科学的な手法と思われています。仮説をたてて,それが正しいかどうか検証するときには計量経済学の手法が用いられます。計量分析の結果が有効であれば仮説は支持されることになります。この意味で計量経済学は経済学の進展にとってもっとも重要な柱の一つとなっています。(実際,大学の経済学部では,ミクロ,マクロ,計量は3本柱です。)

でも,計量経済学の分野でも仮説検証(帰納的実証)に使われるのではなく,演繹的に利用されることがあります。その典型が,経済予測や経済シミュレーションの分野です。

経済予測やシミュレーションに使われる手法は,マクロ計量モデル,CGEモデル,IO(産業連関)モデルなどです。存在するデータベースを用いて,経済学的に確立されたモデルで,今後のことを予測,シミュレートします。


なかでもIOモデルはイベントや行事の経済に与える影響を計測するのに用いられます。例えば,東京都は2020年にオリンピック・パラリンピックを開催した場合,経済波及効果は約3兆円,雇用誘発効果は約15万人と推計しています(東京都報道発表資料2012年6月)。

経済予測の問題は,「予測が正しいかどうか」検証されることがほとんどない,という点にあります。毎年多くの民間機関がGDPの成長率を予測しますが,予測を外した場合,仮定が問題だったのか,それともモデルに問題があったのか,用いたデータが問題だったのか,詳しく検証されることはありません。この意味では,経済予測というのは言ったもん勝ちみたいなところがあります。(でも人々の期待形成には役立っていて,自己期待実現的に大体近いところに落ち着く傾向はあるように思いますが。)

IOモデルを用いた災害の被害予測も似た問題を抱えています。被害額のシミュレーションですので,オリンピック・パラリンピックの経済波及効果と同じく,正しいかどうか検証は難しいです。


経済の予測やシミュレーションは「科学」なのでしょうか?

検証してモデルが改善され,データ推計が基準化されていくと,当然予測やシミュレーションの精度は上昇していきます。この意味でモデルという仮説的構築物に一層磨きがかかりますので,予測やシミュレーションも「科学」といえるでしょう。

でも,検証しないシミュレーションが多いのも事実です。各民間機関で発表されたGDP成長率が合っているかどうか,外れていたらどこが問題だったのか,検証結果が公表されることはありません。そうすると予測やシミュレーションは科学足りうるかというと,なんとも言えないです。

ただ検証しない予測やシミュレーションでも,政策志向型のメニューを提示することが可能です。科学的手法を用いていますので,比較的信頼に足りうる判断材料を政策担当者に提供することは可能といえましょう。

例えば,災害予測は,災害前と災害後を予測することによって予防をする方がいいのか,それとも被害を復興するのがいいのか,費用便益を計算することが可能になり,政府の政策立案に資することとなります。(でも実際は人命が関わっているので,予防することに越したことはありません。ただ,どの分野,どの地域に重点に予防するかということについて,災害モデルは多くを語ってくれます。)

また公平性と効率性という経済学が悩ませるトレードオフ問題についても知見を提供します。都市部や農村部での被害,経済効果の違いを計算して,成長を求めるのか,所得再分配を行うのか,政策のメニューを提供することが可能です。

このように,予測やシミュレーションは,科学というよりも政策志向の科学的判断材料として扱うべきものなのかもしれません。
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2014年01月25日

中国統計とのつきあい方

1月20日,国家統計局の馬建堂局長が2013年の経済成長率を中心に記者会見を行いました(ここ)。

記者会見の中で,信頼性に関する質問が毎年でます。今回国家統計局が出したジニ係数0.473についても質問がでました。そこから読み取れる中国経済の数字,そしてつきあい方を考えてみたいと思います。

1.ジニ係数は信頼できる?

鳳凰TV(フェニックステレビ)のレポーターが昨年から発表するようになったジニ係数について一部専門家の推計(注)よりも過小評価されていないか,とツッコみました。

(注)昨年,西南財経大学が2012年12月にジニ係数を0.61と発表して話題をさらった。(例えば,http://j.people.com.cn/94475/8053174.htmlなど。)


馬建堂は答えます。

「(国内の)一部の専門家や世界銀行による推計と大きくは離れていない,ジニ係数は統計データというよりも統計データから推計される数値である,その数値は基礎データに依存する。全体として統計局が推計した0.473は中国の実情に適合している」(要旨)と。

そして,ジニ係数を計算するためのサンプル調査も詳しく解説します。曰く,重要なのはサンプル数とサンプル分布と代表性,そしてサンプル自体の信頼性。統計局では,40万戸のサンプル(16万は国家レベルのサンプル,24万戸が地方サンプル)をとっていること,第6次人口センサスから科学的に抽出していること,各サンプルに日ごと月ごとに記帳してもらっていること,を強調しています。

続けて馬局長は

「いずれにせよ,0.473というジニ係数は低くはないし,国際的には所得再分配に改善の余地が多いのは事実である。私たちは所得再分配への改革に力をいれるべきだ」

としています。


2.中国統計の読み方

この馬建堂の記者会見のやりとりから以下の二つの事実を指摘しておきたいと思います。

まず1点目。国家統計局のアクセスできる一次データは大量であり,そのため他の国内外の研究機関よりも有利な立場にあるという点です。

ジニ係数の解説でも触れられているように,国家統計局は40万戸のサンプルを持っています。西南財経大学が自分たちの調査データから推計してジニ係数が公式数値よりも大きいことを示して話題をさらいましたが,サンプル数という点では国家統計局にはかないません。その他の数値についても,圧倒的に大量なデータを背景にもっています。

2点目。数値が正確ということよりも,その数値をどう解釈するかが重要です。たしかに中国のジニ係数が信じられないという人もいるかもしれません。でも信じられなくても,国際的に警戒レベル,0.4より高いのはほぼ間違いないでしょう。となると,数値が0.49であろうが,0.45であろうが大きな意味はなく,馬建堂が指摘するように所得再分配をやらないといけないという結論について多くの人が一致するところではないでしょうか。数値の小数点以下すべて正確であるというよりも,一般性をもつ解釈を導き出すことが重要なように思います。


3.中国統計をどう利用すべきか?

中国統計に対する信頼性はいろいろ議論されるところです。毎年,統計年鑑を見てみると,各地域のGDPの合計は全国よりも10%程度大きくなります。毎度のことですが,中国のGDP(全国と各地方)が発表されるたびに,地方政府の水増し!(産経)とか信頼性が問題!(ロイター)と記事がでます。(このネタは毎年の恒例行事になっているので,正直GDP以外のネタで統計の信頼性と地方政府の水増しの事例を報道してもらいたいぐらいです。)

古いところではロウスキーのエネルギーとGDP統計の議論(Rawski2001)から最近では地域のGDPで星野さんの議論(Hoshino2011)などがあり,学問分野でも中国統計の信頼性は議論されているのは事実なので,信頼性をある程度加味しながら中国統計は見ていかないといけないと思います。


中国のミクロ,マクロ統計を組み合わせて作成される中国の産業連関表と20年つきあって得た,中国統計の付き合い方について私見を3つほど紹介します。


まず,正確性を割り引く,ということ。中国の2013年GDPが56兆9000億元と発表されました。さまざまな数値を推計し,積み上げてGDP統計ができますが,その推計過程においては56兆8000億元になる可能性も57兆元になる可能性もあります。この積み上げ過程で政治的な思惑が働く可能性があるのかもしれませんし,ないかもしれません。このあたりは統計の外部利用者にはわからないところです。

100%正しいとするのではなく,95%の確率で確からしいと考えて利用しましょうということです。例えば,1000回GDPの推計作業が行われるとして,950回以上はほぼ56兆9000億元前後になる(平均値)とします。まれに間違いが発生する,あるいは政治的な介入があるがその確率は非常に小さい(5%以下)と考えるわけです。このように正確性を5%割り引いて考えてみようと。100%正しいというのではなく95%ぐらいの正確性を感覚として持つことだと思います。

なぜ5%かって?とくに根拠はありませんが,統計局が公式に世界に発信するわけですから,本当は99%以上の確信はもっているかもしれません。でも,利用者側としてもう少し割り引いて考える,つまり社会統計的に一般にこれだけあれば有意だろうとみられる5%水準を採用しているというふうに考えています。


次は,比率を利用する,ということです。統計数値そのままだと不安だという場合,相対化すると見えてくるものがありますし,変化をとらえることが可能になります。

昨年より増えたか減ったか,その比率をみてみると今まで上昇傾向にあったのが減少に転じたりします。ずっと上昇しているというのならとくに問題はありませんが,傾向(トレンド)に変化が出た場合,背景として何かそれを説明できる出来事や裏付けがあるかどうか,なければ統計数値に疑いがでるということになります。

リーマンショックという明らかな事件があれば,貿易の伸び率が減少あるいはマイナスになるのは自然なことと解釈できますが,何もないのにトレンドが変わるというのは数値に注意ということです。

時間軸(過去と現在),空間軸(沿海と内陸),相対の軸(都市と農村)を用いた比率を利用することによって,数値の「傾向(トレンド)」に気をつければ,データの絶対値に左右されない使い方が可能です。


最後に,もっとプラクティカルなことをいえば,信頼性のあるようにいじる,ということがあげられます。信頼性が高い数値をコントロールトータル,つまりこの数値を基本として他数値を調整するということです。

一般に,有名なところでは貿易統計,政府財政(関税など)のような報告統計は全数調査なので信頼されますし,中国の場合地方統計局よりも国家統計局の方が物・財・人の面で統計作業に有利なので,国家統計局が発表するものをコントロールトータルにします。

例えば,GDPであれば国家の数値をコントロールトータルとして,各地域のGDPを参考情報にして,各地域のシェアで按分して利用するという方法です。信頼できる(と思われる)数値に基準をおいて,ちょっと計算しなおして利用する,こういう方法もあります。


私たちはただ単に中国統計の信頼性について盲目的に批判,あるいは不安をもっていたりします。でも現場の統計局の人たちは優秀です。海外との統計機関(日本では経済産業省や内閣府統計局など)での研修や相互交流を通じて,統計手法を改善してきました。国際的にも国連が推奨するSNA基準に従ってすでに20年以上になり,ノウハウも蓄積してきています。

GDPとかジニ係数とか政治的に利用されやすい数値は発表前にトップによる「意向」が働く可能性は無視できないとは思いますが,批判するだけでなく,また無批判に利用するだけでもなく,適度な距離をおいて,中国の統計とつきあっていく必要があるといえます。


<参考文献>
Hoshino, M. (2011) ‘Measurement of GDP per capita and Regional Disparity in China 1979-2009’, RIEB Discussion Paper Series, DP2011-17, Kobe University
Rawski, T. G. (2001)'What is happening to China's GDP statistics?' China Economic Review, 12(4) pp. 347-354
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2014年01月21日

マニュアル

大学入試センター試験が終わりました。毎年そこそこ分厚い「マニュアル」が渡されます。そのマニュアルに従って実施すればいいわけですが,どうも先生方には人気がありません。まず分厚いのと,マニュアルという人間味がないものに従うということ,あるいはマニュアルにないものの判断が困るというのが,どうもいやなようです。

そのためか,各大学で出た質問と大学入試センターの答え,いわゆるQ&Aが別冊であるのですが,これが結構面白い。

例えば,

Q:「北野天満宮と書かれた鉛筆の使用を認めていいのか?」A:「認めて下さい」

Q:「頻尿の学生が診断書をもってきて別室使用を希望するが認めていいか」A:「認めて下さい」

Q:「頻尿の学生がリスニング中,トイレにいったが解答終了時刻になっても戻ってこない。解答時間を延長すべきか」A:「延長しないで下さい」

です。4,5つほど頻尿ネタがあるのですが,私が想像するに,本当に頻尿の受験生がいたんではなく,質問した先生が自分の頻尿を気にして質問したんではないかと疑っています(笑)

私が笑ったのは

Q:「大学に爆破予告が来たら,どう対応すればいいか」A:「警察に電話してください。」

というものです。思わず,当たり前やん!? とツッコんでしまいました。

マニュアルが配られると,教員という人種は頭で想像していろいろ聞きたくなるのかもしれません。またマニュアルが配られると思考が停止するのかもしれません。

マニュアルは「原則」というのがあります。センターの場合ですと,

1)試験環境は公平である

2)不正行為を防ぐ

この観点からマニュアルを読めば,運営上マニュアルにないことが出ても,自分の頭で判断することができます。この原則を守ればそう対応を間違えることはありません。

私が担当した教室でも,薬の使用(下剤)を机の上において,途中で飲んでもいいのか,という質問がありました。答えは「他の受験生に迷惑にならないように,使用して下さい」です。個別の事情を組みながら,公平性と不正行為に注意する,これが重要だと思っています。

マニュアルといえば,ディズニーのマニュアルも分厚いと聞いたことがあります。でも原則は「ゲストの感動のために」というものだそうです。

この原則に従ってキャストが振る舞う限り,マニュアル以外の行為もOKだということなんでしょう。

Q:「頻尿なので,キャストさん代わりに並んでくれませんか?」

という質問にキャストはどう対応するんでしょう。ディズニーのマニュアルが見たい,あるいはキャストはどう対応してゲストを感動させるのか,知りたいです(冗談w)
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2014年01月16日

日本人学生の海外留学

1月10日(金)にJPI(日本計画研究所)主催のセミナー

「徹底した国際化を断行し世界に伍して競う大学に向けて」
有賀理(文科省高等教育局高等教育企画課国際企画室長)

に参加してきました。文科省の議論等は私大協で得ていたのですが,今回のセミナーで面白いデータを知ったので,それを紹介。

日本人学生の海外留学では,

2004年の82,945人をピークに2010年は58,060人に減少している。
(主な留学先は2010年で21,290人が米国,16,808人が中国)

米国の大学に在籍する日本人学生は(つまり学位を取りに行く学生)

2001年の46,810人をピークに2011年の19,966人に減少している。

ところが,学生交流に関する協定等に基づく学生の留学数は

2001年の13,961人から2011年の36,656人に上昇している。

ここから言えることは,自らの選択として留学に行こうとする学生は減っているのかもしれませんが,大学側が制度化した留学に参加する学生は増加しているということです。この意味で大学が用意する留学プログラムは学生の国際化に有効なのではないかと想像されます。

そもそもなぜ大学でグローバル人材の育成が必要なのでしょうか?

有賀さんは,新入社員が内向き傾向にあること(2001年は3人に1人が海外で働きたくないと答えていたのが,2010年には2人に1人になっている。(産業能率大学の調査)),しかし日本企業の海外売上高はリーマン・ショックで減少したもののそれでも3割を占めており,とくに中国など東・東南アジアのシェアは大きくなっていて,4分の3近い企業が課題として「グローバル化を推進する国内人材の確保・育成」をあげていること,を指摘しています。

このような現状を鑑みると,大学自体がグローバルな視野をもてる人材を育てるために,留学プログラムを充実させる必要があるといえそうです。
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2014年01月14日

『東亜』に寄稿しました。

霞山会の月刊誌『東亜』1月号から,3ヶ月に1回のペースで時評を担当します。

第一回として
「中国が目指す「新型都市化」とは何か?」
です。

歴史的に都市化を制限してきた中国が,都市化を国家計画として盛り込みはじめたのが,第10次五カ年計画(2001年)です。歴史的な流れを追って,現在の「新型都市化」を位置づけようとしています。

よろしければご笑覧ください。
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2014年01月11日

一人っ子政策の緩和

今年(2014年)早々にも一部の省市で「単独二子」(単独二孩)政策が実施されるようです。(『南方週末』2013年12月25日)

今後3月の全人代の季節に合わせて,各省市は実情を考慮して各省の《人口と計画生育法》を修正していくと思われます。(間に合わない省では行政機関からの通達で実施されるかもしれません。)

これまで一部の省市では両親がどちらも一人っ子であれば二人の子どもを持つこと(双独二孩あるいは二胎)が可能,あるいは農村などでは最初の子どもが女子であった場合,もう一人の子どもを持つことが可能,などの例外は存在しました。あくまで例外的な措置でしたので,今回の緩和では,一人っ子政策の大幅な見直しになると思われます。

1.出生率の低下

中国の出生率は年々低下してきています。

出生率(中国と日本)


現在のところ「総和生育率」(女性が妊娠出産可能期間に持つ平均的な子どもの数)は,1.5〜1.6(国家衛生和計画生育委員会李斌主任),1.35かそれより高い水準(Becker)にまで下がりました。

その結果,ちょっと古いですが2004年の国連予測を利用してまとめた『通商白書2005年』の下の図をみるとわかるように2015年から労働力人口は減少に入ります。李斌は2012年から労働力人口が減少しはじめ,これから毎年345万人減少し,2023年以降は年平均800万人減少すると発表しています。つまり高齢化社会,それにともなう人口減少の時代が本格的に到来することが予測されるようになりました。

中国の人口動態.png
『通商白書2005年』第2-1-118図


また性比も大きな問題になっています。出生人口の性別比はここ20年来一貫して115以上(女性100に対して男性の割合),2012年には117.7にまで上昇したそうです(李斌主任)。

このような人口動態から中国国内でも一人っ子政策の見直しの声があがっていました。


2.一人っ子政策を緩和することの問題点

一人っ子政策の緩和は,人口の増加をもたらします。これにより社会資源へ負担をかけます。いわゆる資源の負担の問題です。

この緩和によって条件が適合している夫婦が大挙して二人目を持つようなことが起きれば,人口が集積している都市部で,生育のピークが重なり,病院,幼稚園,学校への負担が過重になる可能性があります。したがって,とくに条件にあてはまる人が多い地域では,この政策によって急いで二人目を作ろうとする「二人目の出産ラッシュ」になることもあるかもしれません。この場合,二人目を地元の計画生育委員会に申請したあとの許可を遅らせるなどして,調整が行われる可能性が存在します。

またその出産ラッシュで生まれた子どもたちの就業問題も存在します。大学生の就職難が叫ばれるようになる中,就職への社会負担は大きいものとなります。

次の問題は,以前からいわれている不公平の問題です。家族計画は各家庭がもてる基本的な権利であるにもかかわらず,条件の適合不適合によって子どもを持てる数が違ってきます。条件がある家庭のみ二人の子どもが持てて,条件があてはまらない家庭では二人の子どもが持てないとなると,社会への負担も違います。

なぜなら,両親がともに一人っ子の場合,4人の老人と2人の子どもを扶養することとなります。両親のどちらかが一人っ子の場合,配偶者のどちらかが兄弟を持っているわけですから,単純にすると,3人の老人と2人の子どもを扶養することとなります。社会負担としても不公平性が存在するという意見です。


3.そもそも中国の一人っ子政策は有効だったのか?

そもそも中国の一人っ子政策に効果はあったのでしょうか?一人っ子政策がはじまったのは,1981年です。1978年から中国は改革開放をはじめ,急速な経済成長に成功しました。一般に経済発展とともに人口成長率は自然に減少します。つまり,上でもみたような出生率の低下は政策がもたらしたのではなく,経済発展の結果とみることも可能かもしれません。

中国政府は一人っ子政策の有効性を主張します。1970年の自然増加率は25.8%でしたが,2012年には4.95%まで低下しました。中国の現在の総人口は約13億5000万人です。国家衛生計画生育委員会は,一人っ子政策が実施されなければ17億〜18億人に達していたという数値を示し,政策によって4億人の増加を防いだとしています(『MSN産経ニュース』2013年11月12日)。

それに対してノーベル経済学賞のベッカ−は,それを否定しています(『The Becker-Posner Blog』2013/12/22)。

1990年の総和出生率は2.0を超えていました。つまり一人っ子政策の下でも多くの人が二人目をほしがっていたということを示し,一人っ子政策に疑問を呈します。

また収入水準,平均教育水準や都市化率,その他の数字を利用して,アジアのその他の国と一緒にしたモデルを用いて計算した結果,一人っ子政策がないとしても,出生率は1.5にまで下がったはずだ,と主張しています。

彼は,今回の政策変更でも出生率が急速に上昇するとは思えないと結論づけています。


4.今後の展望

今回の緩和は,2013年11月に開催された三中全会の改革方針に沿ったものです。この政策は「どの家族も二子まで」(普遍二孩)の過渡的なものとなるという見方が大部分です。その意味では,どの家庭も子どもを二人持てるようになれば,一人っ子政策の放棄ということになるでしょう。

本格的な二人っ子政策に移行するのはいつになるか,利権の温床とも言われる国家衛生計画生育委員会の改革も含めて注視していきたいと思います。

ちなみに中国では「計画生育」政策は,事実上の一人しか子どもを持てないという政策であるため,海外では一人っ子政策(One Child Policy)と呼ばれています。一人っ子政策が放棄されたとしても,多くの人口を抱える中国の「計画生育」政策は続くことに注意しなければなりません。

<参考文献>
「“単独二孩”政策各地明年初開始実施」『南方週末』2013年12月25日
http://www.infzm.com/content/96978
「人大常委:只放開単独双独生二胎有失公平」『京華時報』2013年12月25日)
http://news.sina.com.cn/c/2013-12-25/024929072465.shtml?from=baidu_alading_news_text1
「中国の一人っ子政策、4億人余の人口を抑制」『MSN産経ニュース』2013年11月12日
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131112/chn13111212520001-n1.htm
「The Consequences of Abandoning China’s One Child Policy- Becker」『The Becker-Posner Blog』2013年12月22日
http://www.becker-posner-blog.com/2013/12/the-consequences-of-abandoning-chinas-one-child-policy-becker.html
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2014年01月09日

空間規模,立地と地域産業連関モデル

昨年末12月26日にアジア経済研究所の研究会で報告を行いました。

地域産業連関モデルの基本は技術係数(投入係数)の正確性です。

地域の投入係数=技術係数(域内投入係数)+移入係数

地域のインパクトを正確に分析するためには,技術係数を把握する必要があります。でもこの技術係数は空間規模によって変化します。上記式でも明らかなように,空間規模が大きければ移入はあまりされません。でも空間規模が小さければ移入が増加します。

一国という空間規模を考えてみると,本州であればほぼ全国と同じ技術係数でしょうが,沖縄だけをみれば本州からの移入が増えるので自給的投入を示す技術係数は小さくなるものと考えられます。

また,立地によっても技術係数は変わると考えられます。企業が集積していると投入は増加すると考えられます。それは企業の立地が近いと遠くから移入するよりも近くから投入するため,相対的に移入よりも域内投入が増加すると考えられます。つまりWebberの立地論を前提にすれば距離が近いところで原材料投入を決定できます。

このような議論を拡張すれば,技術係数や移入(輸入)から地域の規模や地域の集積といった地域の特徴をつかむことが可能ではないかとも思っています。
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2014年01月07日

2013年12月読書ノート

2013年12月読書ノート

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

本年最初のエントリは昨年12月に読んだ本のまとめです。

オススメは,



です。以前このエントリでも書いたのですが,論文指導の時に「問いの立て方」について示唆するものが多いです。比較軸を持ったり,時間軸で広げたりしながら問いをふくらませていくという考え方は非常に勉強になりました。

この本によって,私にとって手元に置くべき文章読本三部作+αは以下のとおりになりました。

文章読本三部作

鹿島茂(2003)『勝つための論文の書き方』文春新書
山田ズーニー(2001)『伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)』PHP新書
戸田山和久(2002)『新版 論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス No.1194)』日本放送出版協会(私は旧版のみ読みました。)

+α(日本語の使い方)

阿部紘久(2009)『文章力の基本』日本実業出版社


<中国>

山本要(2013)『大団円』文芸社 物流会社の広州支店の総経理として派遣された武藤。現地職員を束ねる林国輝。会社への「忠」を持つ日本人、親族至上主義の「孝」に縛られる中国人。共に家族の問題を抱えながら、仕事のやり方でぶつかり、協力する。

関志雄(2013)『中国 二つの罠』日経新聞出版社 中所得国の罠、体制移行の罠の兆候を持つ中国。資本主義の様相を持つようになった中国は成熟した資本主義を目指すべき。公平を志向し、権力者による改革、漸進主義的改革、政府の役割を見直す必要がある。

加藤弘之(2013)『「曖昧な制度」としての中国型資本主義 (世界のなかの日本経済ー不確実性を超えて3)』NTT出版 中国の制度が持つ曖昧さを制度、歴史、包、不確実性から明らかに。競争と相容れない特徴、国有経済、官僚・党の利益集団、が成長を促進する場面を分析。資本主義の多様性と中国の関係も。

大沢昇(2013)『ワードマップ現代中国-複眼で読み解くその政治・経済・文化・歴史』新曜社 中国語辞典編集に携わってきた著者が、時代別の言葉、実事求是、振興中華、太子党などから中国史を振り返り、テーマ別の言葉中南海、核心的利益、海洋強国、中国特色社会主義、などから現代中国を解説。

在中日本人108人プロジェクト 編(2013)『在中日本人108人のそれでも私たちが中国に住む理由』阪急コミュニケーションズ 絵本で南京で日本語を教える人,中国映画で軍人を演じる俳優,日中の親をもつ高校生など,歴史認識の違いに戸惑いながらも中国の良さ・悪さを含んで中国を語る。


<経済>

パーサ・ダスグプタ(植田和弘山口臨太郎中村裕子)(2008)『経済学 (〈一冊でわかる〉シリーズ)』岩波書店 経済学は人々の生活がどのようにして今の状態になったのか、それに影響を及ぼす過程を明らかにするもの。信頼、共同体や市場の役割、科学技術、家計と企業、民主主義というテーマから明らかに。

浦田秀次郎・小川英治・澤田康幸(2011)『はじめて学ぶ国際経済 (有斐閣アルマ)』有斐閣アルマ 国際貿易・国際金融・開発経済の3分野から現状、理論、政策を説明。国際貿易、経済統合、海外直接投資の理由、資金の流れ、為替レートの決定と介入、国際通貨制度、格差、貧困削減、開発援助、開発と援助など。

渡部茂・中村宗悦編(2013)『テキスト日本経済』学文社 日本の経済成長を支えていた労働、技術導入、地理的特性、国際関係などの構造的特徴に変化。自由貿易、創造社会、個性化に対応するパラダイム転換が必要。産業構造、人口構造、環境、企業、政府のあり方を考える。

吉本佳生(2013)『日本の景気は賃金が決める (講談社現代新書)』講談社現代新書 日銀が進める金融緩和、安部政権の公共事業拡大に必要なのは、賃金格差に直面している女性、非正規雇用などの労働者の賃金を上昇させること、不動産価格の上昇で人を都市に集める、おしくらまんじゅう政策だ。

ポール・クルーグマン(2013)『そして日本経済が世界の希望になる (PHP新書)』PHP新書 流動性の罠にはまっている日本に必要なのはインフレ期待(2%、できれば4%)を持たせる金融政策と積極的な財政拡大。財政再建論者を支えたロゴフ・ラインハートの実証、緊縮財政や増税は間違っている。


<自己啓発>

オダギリ展子(2011)『ストレスゼロを実現する!最強の文具活用術』PHP研究所 これは便利という文具を紹介し、文具の活用方法も。セロテープがぴったりサイズで貼れるディスペンサー、すべり止めがついたメモ、TO DO、スケジュールなどのハンコ、分別不要の紙クリップなど。

オダギリ展子(2010)『仕事がはかどるデスクワーク&整理術のルールとマナー』日本実業出版社 机上には1案件のみ広げる、書類は作業段階ごとにボックスに。書類の受け入れは一箇所、ざっと目を通して付箋でポイント記入。引き継ぎ関係書類は業務の流れに沿ってリングファイルに入れる。

奥谷隆一(2010)『デスクワークを3倍効率化するテクニック―エクセルの3つの機能で仕事のスピードを加速する (DO BOOKS)』同文舘出版 VLOOKUP関数、ピボットテーブル、マクロの3つを使いこなせれば、半分以上の業務を効率化することが可能。列の右の値を返すVLOOKUP関数、データを集め直すピボットテーブル、作業をパッケージ化するVBA。

中野雅至(2004)『投稿論文でキャリアを売り込め』日経BP社 個人の実力の時代になり知識社会の中では、資格よりも自分の仕事を文章化し、様々な雑誌に投稿して世間に発表して目に見える実績を残すことが有効になっている。

吉川英一(2009)『億万長者より手取り1000万円が一番幸せ』ダイヤモンド社 日本の税金システムで最も効率のいい税率は手取り1000万円。所得税率は23%に収まる。社会人からの勉強が重要、宅建と税金が役立った。株よりも不動産が安定。

吉川英一(2005)『年収360万円から資産1億3000万円を築く法』ダイヤモンド社 毎年似た動きをする小型、低位株に投資、日本株は海外投資家のパターン、年末に買って春に売る、になる。資金を優良物件にシフト。不動産購入資金は地元の信金や国民生活公庫にトライ。


<社会問題>

兼原信克(2011)『戦略外交論』日経新聞出版社 人は良心に従って種を保存し個体を保存するために共通の意味空間を作り群れを作る。国際社会を構築しようとしたのは米国が最初であり、その主張は人権と民主主義である。優れた価値観や倫理を持つ国は生存能力が強い。

石井研士(2008)『テレビと宗教―オウム以後を問い直す (中公新書ラクレ)』中公新書ラクレ 江原、細木の霊や占いを垂れ流す一方で宗教団体の放送をタブー化する。空白化した日本人の宗教性にステレオタイプ化した宗教情報が刷り込まれ、バラエティ化し、伝統宗教を伝統行事に押し込め、新しい宗教団体の危険性を煽る。

中野雅至(2009)『「天下り」とは何か』講談社現代新書 天下りの発生要因は早期退職勧奨や年次主義などの人事労務管理。公務員の転職や再就職を禁じることは職業選択の自由を奪う。昔は官僚の専門性が必要とされたが、成熟するに連れて人事となった。


<その他>

荒濱一・高橋学(2013)『新版やっぱり「仕組み』を作った人が勝っている』光文社知恵の森文庫 一度作ってしまえば自分は動かなくとも自動的に収入が得られるシステムが仕組み。各作業を細分化して誰がやっても同じ成果が出せるようにする「標準」化。(田中正博 年商一億の保険代理店)

日経PC21編(2010)『メキメキ上達!エクセル関数ワザ100』日経ビジネス人文庫 合計・概算の時の切り上げ切り下げ、分析・試算の条件に合う数値を計算、条件を分けて計算結果を表示、日付・時刻、他の表から転記、文字の結合・分割、条件付き書式で色つけ、など。

山内志朗(2001)『ぎりぎり合格への論文マニュアル (平凡社新書)』平凡社新書 論文に必要なのは問題意識、問題設定、論証・分析、結論である。問題意識は自分の夢と同じでありやる気でもある。材料を仕入れて待つという作業が必要。ない時はケンカしてこのヤローと思うことがきっかけになったりする。

鹿島茂(2003)『勝つための論文の書き方 (文春新書)』文春新書 論文には生活で問題を立て自分の頭で思考し解決するプロセスが詰まっている。作文と論文の違いは「問い」。未知を見出すことが問いを作ること。良い論文は?で始まり!で終わる。

吉岡友治(2013)『いい文章には型がある』PHP新書 主張型文章は問題、解決、根拠の三つの要素を含む。困っている問題を取り上げ、解決を示す。根拠は理由を言い換え続ける蛇型が基本だが、並列的に根拠を示す孔雀型も用いられる。

小島直記(2012)『鬼才縦横(上)』日経ビジネス人文庫 文学少年だった小林一三は三井銀行に入行。仕事に熱意もなく、女性にうつつを抜かしていた。大阪支店時代の支店長岩下との出会いが、今後の鉄道事業につながる。

小島直記(2012)『鬼才縦横(下)』日経ビジネス人文庫 元上司の岩下によって阪鶴鉄道の監査役に。精算して箕面有馬電鉄(阪急電鉄)の創設に取り組む。サラリーマンから経営者へ脱皮。アイデアで沿線住宅開発、温泉、百貨店、宝塚歌劇団を設立。東京電気の経営にも携わり、商工大臣へ。

L. ディー・フィンク(土持ゲーリー法一監訳)(2011)『学習経験をつくる大学授業法』玉川大学出版社 統合コースデザインは学習目標、授業・学習行動、フィードバックとアセスメントが相互に機能しあうもの。どこにいてどこに行きたいのか、どのように到達するのか、授業では何をするか。

苅谷剛彦(2012)『アメリカの大学・ニッポンの大学』中公新書ラクレ 財政的援助と教育経験を積むTA、多くの文献を指定するシラバス、成績評価に敏感なアメリカの学生。大学の学びの軽量化が学習効果を下げている。が、アメリカの教育サービスに対する消費者意識が学習要求のかさ上げを困難に。

苅谷剛彦(2012)『イギリスの大学・ニッポンの大学』中公新書ラクレ オックスフォードの教育の中心はチュートリアル。教師が課題図書を指定し学生は要約と意見を書く。それをもとにして教師と学生が議論。卒業は試験により判定。採点は外部からも参加し大学が必要とする論じる能力を評価。

B・F・スキナー(山形浩生)(2013)『自由と尊厳を超えて』春風社 私たちが自由に決めて行動していると思っても実は環境の刺激によるもの、尊厳と思うものはいい行動に対する強化子。行動が環境によって決められているので、自由や尊厳というのは何か。環境は人が生存するための文化でもある。

鳥飼玖美子編(2013)『よくわかる翻訳通訳学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)』ミネルヴァ書房 翻訳の歴史は聖書や仏典。通訳は国際会議等で需要が増加。翻訳通訳は起点テクストから目的テクストへ。翻訳は目的テクストを目標に。通訳は起点テクストから状況判断が必要。
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2014年01月06日

2014年12月読書ノート

たまたま図書館で見つけた以下の本がおもしろかったです。



異文化とかがどのように学問されるのかということもわかりましたし、良く使われる多文化共生について考えるきっかけとなりました。

<自己啓発>

松島修(2010)『聖書に隠された成功法則』サンマーク出版 人間は最初から最高のステータスを持つ。自己実現ではなく神が与えている目的に向かって進むこと、本来のステータスを回復する。

<社会>

石井敏ほか(2013)『はじめての異文化コミュニケーション-多文化共生と平和構築に向けて』有斐閣選書 異文化感受性発達モデルでは否定→防衛→矮小化→受容→適応→統合となる。異文化の障壁はステレオタイプの認識,偏見,差別,心理的な自己優位性にもとづく。

リチャード・ムラー(二階堂行彦)(2014)『エネルギー問題入門―カリフォルニア大学バークレー校特別講義』楽工社 エネルギー問題の原則はエネルギー安全保障と温暖化対策のバランスである。代替エネルギーとして期待されるのは天然ガス、シェールオイル。先進国の温室効果ガス削減は進むが,中国など途上国の削減が課題。

三木義一(2012)『日本の税金 新版 (岩波新書)』岩波新書 個人や法人の所得税、消費税、相続税、酒税などの間接税、固定資産税や都市計画税などの地方税の根本的問題の解決がなされずに毎年改定されている。人や法人の移動により一国課税主義は限界。

田中秀明(2013)『日本の財政 (中公新書)』中公新書 予算編成は共有資源問題。日本は編成に関与するプレーヤーが多く財政規律が働かない。財政法は補正予算が予定されており規律がない。中期財政フレームに基づき各省庁が予算見積もりと執行を責任持つようにする。政府内閣に権限を委譲するシステムが必要。

駒村康平(2014)『日本の年金 (岩波新書)』岩波新書 年金制度の課題は、少子高齢化社会での年金財政持続安定性、非正規労働者増加による未納者数の増加、低所得高齢者への生活保障、である。見直しがあるのは,年金制度が問題というより、その健全な持続のためである。

船瀬俊介(2013)『日本の真相』成甲書房 偽りの栄養学で食品は危険、化学肥料漬けの農産品、電磁波、輸血の問題、コンクリートや化学建材が健康と景観を破壊、都市は世界で一番アブナイなど、マスコミが報じない問題を。

<その他>

小林雅一(2013)『クラウドからAIへ-アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場』朝日新書 機械と人間の関係を変えるインターフェース革命、AI人工知能。アップルはSiri、グーグルはセマンティック検索、フェイスブックはグラフ検索でモバイルへの入り口を押さえる。

小池良次(2012)『クラウドの未来-超集中と超分散の世界』講談社現代新書 クラウドは超集中と超分散が進むビジネスモデル。アプリやデータはセンターに集約され、多彩な端末で利用。通信網や放送分野の制限、個人情報保護などか制約。クラウドは情報の発信、消費を区別しない。

岡本茂樹(2013)『反省させると犯罪者になります (新潮新書)』新潮新書 加害者が持っている被害者への否定的感情を抑圧して反省させても反省にならない。頑張るしつけや立派なしつけも抑圧と我慢を産むだけで否定的感情を持ったまま。小さい頃の親との関係を振り返り自分への内省が人を更生に向かわせる。

ダグラス・ケンリック(山形浩生森本正史)(2014)『野蛮な進化心理学』白揚社 私たちの行動の奥深くには遺伝子を残す交配戦略が関わっている。経済学の非合理的行動も交配戦略からは合理的(深い合理性)が見られる。
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