2015年06月30日

『東亜』COMPASSでの連載 第7回

霞山会の月刊誌『東亜』2014年1月号から,3ヶ月に1回のペースで時評を担当しています。 第7回は 「ゴーストタウン(鬼城)と都市の衰退」 です。 リードより。

【リード】
 中国の内モンゴル自治区にあるオルドス市はゴーストタウン(鬼城)として日本では有名だ。オルドスのゴーストタウン化はバブル経済崩壊の予兆として報道されるが,ゴーストタウンの実際は資源依存型都市の形成・衰退の過程である。中国政府も資源依存型都市の転換に取り組んでいるのが現状である。

2ヶ月ぐらいすればWebで読めるようになるかと思います。

岡本信広(2015)「ゴーストタウン(鬼城)と都市の衰退」『東亜』No.577,pp.4-5

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2015年06月23日

翻訳書を出版しました。

翻訳書を出版しました。

本書は成思危、肢ネ寧、呉敬l、林毅夫等著、高尚全主編(2013)『改革是中国最大的紅利』人民出版社が原著です。

中国国内の経済学者たちがそれぞれの専門分野から,中国の課題と改革の方針を示しています。



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本書の出版を記念して,第22回東京国際ブックフェアにて,主編者である高尚全氏(中国経済体制改革研究会名誉会長、国家経済体制改革委員会元副主任),日本からは中兼和津次氏(東京大学名誉教授)を招いて,セミナーを開催します。

日時:7月1日水曜日午前11時〜13時
場所:東京ビックサイト西1ホール
小間番号:2-28
セミナー会場:西1ホール中二階

==監訳者による本書の紹介から===

 中国が経済発展を遂げた大きな理由は、市場経済を導入して人々の積極性を引き出したことにある。それによって安い賃金を活かし、世界へ向けて製品を輸出し、大きく発展することができた。しかし、人々の積極性と低賃金労働だけに頼る発展は、すでに限界を迎えている。この先、中国の発展は頭打ちになるかもしれない。あるいは、限界を超えていよいよ先進国入りするかもしれない。
 本書の主張は、さらなる経済発展には、これまで以上の改革を行えるかどうかにかかっている、というものだ。改革の行く末を阻む腐敗、既得権益層、発展を妨げる格差、環境破壊など。これらを生み出したのは、これまでの体制であり制度である、というのが本書に収められた改革派経済学者の見方である。
 となると、今後の進むべき道はひとつである。改革によって体制や制度にメスを入れなければならない。しかし、現行の体制や制度によって利益を得る人々がいる以上、彼らが大きな抵抗勢力となり、その前に立ちはだかることは火を見るよりあきらかである。これまでは、「市場経済の導入」という目新しく、誰も敗者を生み出さない改革によって大きな発展を遂げてきた。しかし、この先は、必ず誰かが損を被る可能性をはらんだ改革がいよいよ始まる。
 本書は、中国のネガティブな問題や課題に目がいきがちな日本の読者に対して、今、中国はどのように課題に向き合い、対処しようとしているのか、その方法はあるのか、といった問いに対して、誠実な回答を試みている。これらは、既得権益を得る人々にとって大きな脅威である。したがって本書は、中国を本当に良くしたいと願う良識ある学者たちの「良心」が詰まっている。

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2015年06月16日

『よのなかを変える技術』

出版社よりご恵投いただきました。



本書は、いわゆる「社会起業家」になるためには、何をすればいいか、が書かれています。

社会には多くのこれでいいのか?という「世の中の仕組み」が存在します。その仕組みによって生み出されている「困っている人達」のニーズをどのように把握し、どのような解決策があるのか、この問題点が「世の中の仕組み」を解決する出発点です。

障がい者が低賃金労働に甘んじているのはおかしいし、彼らは生活できないという困りを、スワンベーカリーという形で変えたヤマト運輸の元会長、小倉昌男さん。

500円で健康診断ができるようにしたケアプロ株式会社。

このような事例をもとに、どのように問題を発見し、世の中の仕組みを変えていくか、そして仲間をつのり、活動をし、活動の中で必要なノウハウが具体的にかつ誰でも利用可能な形で提供されています。

文章も非常によみやすく、社会起業家に興味がある方には必見の一冊でしょう。とくにうちの学部ではNGOに興味がある学生たちが多いので、すすめてみたいと思います。
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2015年06月09日

2015年5月の読書ノート

2015年5月の読書ノートです。

最近,本を読むことが少なくなってきています。

コーエンの『大格差』は別のエントリで紹介しているので,今月の1冊はなしでw

<経済>

伊東光晴(2014)『アベノミクス批判-四本の矢を折る』岩波書店 量的質的緩和は株価にも為替にも影響を与えていない。株価は外国人の買い越しで上昇。国土強靭化政策は予算化されていない。経済成長政策は具体性がなく人口減少下ではその時代ではない。安倍政権の右傾化を憂う。

八代尚宏(2014)『反グローバリズムの克服』新潮社 世界経済を見ると市場経済を活用している国は発展している。日本市場の国際化は消費者のため。少子高齢化に対応するには国内労働市場の流動性を高める。人口減少に対しても年令に中立な社会制度を。

<社会>

タイラー・コーエン(2014)『大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるか』NTT出版 技術進歩に伴い機械と一緒に働ける人、働けない人で二極化する。特殊技能を持つ労働者の市場価値が上がり、人海戦術の必要な職は減少する。

<その他>

津守光太(2010)『aとtheの底力』プレイス theは他のモノとの区別・峻別を表す。話し手同士が了解しているモノにはthe。a/anはカタチをもつモノのリンカク、同じ種類のモノがいくつもあるうちの1つ。無冠詞は相手がわかっていないかつaをつけない名詞(リンカクがない)の時。
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2015年06月02日

『大格差』

前から感想を書こうと思ってた本の紹介。



この本の主張は,技術進歩によって機械と一緒に働ける人と働けない人の二極化が進んでいる,機械によって生産性があがるかどうかは,人が機械ができないことをどのように補完するか,機械との協働が鍵となる,です。

Google自動車,Siri,恋人探しのサイト,など機械ができることが増えてきています。となると,このような仕事はどんどん価格が低下していき,反対に土地,知財,特殊技能労働者が稀少となって価格は上昇します。アメリカではアメリカ人が低賃金仕事をやらない,そして中間職のような仕事は機械がとって代ってきているので,そもそも労働参加率が低下しているといいます。

となると人ができるのは,専門性の高いものとコミュニケーションが必要な分野になってきます。女性はコミュ力が高いので女性の労働参加率は上昇していきます。

今後の見通しとしては,機械にできないもの,あるいは機械をより発展させるといった人が必要になってくるわけで,このような人の給料は高くなる(生産性が高いので),そうなると格差は広がっていく,ということになります。

たしかにパソコンが使える,使えないというのは機械と協働できるかどうかということであり,パソコンができない,でも肉体労働はいや,それに加えてコミュニケーションが苦手,といった人は社会で労働を提供することが難しくなってくるのかもしれません。

いろいろ考えさせられる本でした。
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