2012年07月24日

市場経済化とコミュニケーション能力

大学では,学生のコミュニケーション能力(略してコミュ力)をあげようということが話題になります。最近では企業までもが学生に求めるのはコミュ力といってはばかりません。

本当に今の学生のコミュ力が問題なのかどうかはわかりませんが,とにかくコミ力アップだぁといったことが叫ばれ,そのような自己啓発セミナーも増えて,参加するという学生もいるようです(怪しいセミナーで騙される学生もいるとか)。

コミュ力が何かはここでは考えないで,あえてコミュ力が低下したという前提を認めたら,そのコミュ力低下はどこに求められるのでしょう?何が原因なんでしょうか?

私は市場経済化という現象に原因があるのではと考えています。

とくにネットによって市場は大きく変わりました。どこに住んでいても,いつでも必要なモノや情報が手に入ります。ネットができたころは,ネットでモノやサービスを買うのは騙されるのではというのもありましたが,今は多くの人が平気でクレジットカードを登録したりします。(もちろん技術進歩もあってネットの信頼性が向上したというのもあります。)

究極の市場経済化は,匿名の人からも安心してモノが買えるというものです。価格にすべての情報が含まれている場合は,価格を参考にしてモノを買うわけで,売っているものがどういうものなのか,不必要な詮索をしなくてすみます。つまり言葉で価格の裏にあるモノの情報をとる必要がなくなっています。

とくにネットは文字情報が価格の補足手段になっているように思います。見て読んで買う,これで取引がされる。こうなるとますます口頭での会話機会は減少します。

ついでに言うと,ネットによってメールでコミュニケーションというのが普通になりました。私の世代は「メール」は郵便物のようなもので即レスポンスがあるものとは思っていません。でも若い人にとっては,メールはチャットのような現場での会話手段にとって代わるものというぐらいの位置づけになっているように思います。

メールやSNSが会話の補助手段ではなく,代替手段になってきているのかもしれません。メールも本当は普段の日常の口頭での会話を補助すべきものですが,むしろ面と向かって話すよりも言いやすいといった点から会話の代替的ツールになってきているという側面もあります。

人の表情を見ながら,話しかけるという普通の会話が減ってきているのかもしれません。

posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学教育について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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