2013年04月16日

歴史的にみた中国の制度プロセス

4月8日(月)政策研究大学院大学の第75回GRIPSフォーラム、青木昌彦先生の講演「歴史的にみた中国の制度プロセス」を聴講してきました。

内容を簡単にまとめると

中国は19世紀は世界でも発展地域であったが20世紀は停滞であった。20世紀末から急速に発展してきたが、これはなぜだろう?という疑問から、中国の経済発展は農業人口の減少、労働生産性の向上によって近年の成長が説明される。

とします。そして、

停滞−発展をもたらしたのは制度である。清朝時代はマルサス状態で小作人を基礎とした経済であった。辛亥革命から新中国が成立するまでには中央集権化がすすみ、共産党で再中央集権化された。改革開放以降、請負制、省間競争などで分権化され、経済が発展してきている。

というものです。中央政府と地方政府(エリート)、農民や家計などの主体が取引関係を通じて制度を作り上げていること、また意思決定権が農民、地方エリート、中央の間を行き来しながら中央集権と分権化の間を動き、制度と経済を動かしているというのも理解できました。

ただ、制度は重要なのはわかるのですが、制度と経済は共相関、共進化の関係あるとしているので、日頃要素還元主義的な私としては、だから今後どうなるんだろう、という疑問を持ちました。私は過去の出来事から法則を見出し、その法則から将来を予測していくという態度で研究しています。というかそういうドグマに染まっています。農民や政府、地方エリートなどが相互取引をする中で信念が戦略になり、そして行動が常識となって制度を創り上げていくのはわかったのですが、比較制度分析で将来を見通すことは可能か、ということを感じました。

山形浩生さんも比較制度分析は経済発展の決定論になるのではないかという感想をブログで述べられています。参考までに。
posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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