2013年10月03日

『習慣の力』

前に「エビデンスにもとづいた自己啓発本」というエントリを書いたあとにまた面白い本を読みました。

『習慣の力』(チャールズ・デュヒッグ)です。



毎日の人の行動の4割が習慣だそうです。

松井秀喜(2007)『不動心 (新潮新書)』によると,星陵高校のベンチにはこう書かれてあったそうです。

「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」

いい言葉です。習慣が変われば人は成功しそうです。でも,習慣を変えるのは難しいのが私たち一般ピーポーなわけです。本書はいい習慣を身につけたいという人に,習慣に関する科学的成果を提供し,そのエビデンスにもとづいた習慣の改善を提案しているというスグレモノです。

習慣とは,脳が楽をするために編み出した手順,です。そして習慣はループ化されています。

その習慣のループとは、欲求に基づき、何かのきっかけでルーチン行動が発生し報酬を得る、というものです。そしてその報酬がまたきっかけとなってルーチンな行動を引き起こしていきます。

さまざまな事例があげられています。ラットが餌を探す実験では,餌を探しだしたあとルートが分かってしまうと脳の底核の反応が下がります。餌までの道筋はルーティンな行動になり,脳への刺激が減ります。

マーケティングにおいてもアメリカで歯磨き粉が開発されたときにそれを人々の習慣として根付かせることは大変でした。歯についた粘膜が取れる!という報酬が用意されることによって人は歯磨き粉を使う習慣がついていったようです。

ファブリーズもアメリカではなかなか浸透しなかったようです。最初は「臭い消し」というが謳い文句だったのですが,誰も自分の家が臭いとは思っていません。そこで宣伝文句を「いい香り」になることを強調することによって徐々に売れていったそうです。

たしかに,ビオレの毛穴すっきりパックなんかは,鼻の黒ずみが取れると気持ちいいのでついつい買うようになります。このように報酬が新しい習慣を定着させます。

さて習慣を変えようにもやはり意志力が要ります。

クッキーとラディッシュ(大根)が置かれた部屋に入り,一つのグループはクッキーを食べる,もう一つのグループはラディッシュを食べるという実験が行われました。当然クッキーを食べる方が楽しいので,意志力を使いません。反対にラディッシュを食べる方は横にあるクッキーを横目にラディッシュを食べ続けないといけないので,意志力を使います。

二つのグループに簡単なテストを行うと,ラディッシュを食べさせられたグループは悪い結果となったそうです。つまりクッキーを我慢してラディッシュを食べ続けるという自制心を使ったので,能率が下がったというわけです。

となると意思力ではなかなか習慣をつけることは難しいかもしれません。でも大丈夫です,ここで重要なのがさっきもみた「報酬」です。報酬をうまく設定すると人は習慣化することが可能になります。(でも自分が身につけたい習慣の行動後にどのような報酬を用意するか,実生活では難しいかも。)

その他にも本書では,変われると信じること,社会の目なども重要だと指摘しています。

習慣を変えたい人には手元においていろいろ挑戦してみてください(笑)

posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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