2014年09月02日

2014年8月読書ノート

2014年8月読書ノート

経済学者としては,大塚先生の以下の本は学生にオススメしたい一冊。



でも,TOEICを久しぶりに受験した私として今回印象に残ったのはこれ。



これは,TOEICの出題でよく題材になるシチュエーションを異次元サスペンスっぽく仕上げています。TOEIC問題では,飛行機が遅れるアナウンス,従業員の能力アップのためのワークショップ(研修会)などがシチュエーションとしてよく出ます。このシチュエーションを利用してTOEIC世界を物語にしているのですが,それが非常に面白いです。TOEICを受験したことのない人でもTOEICという試験は面白そうと思うでしょうし,TOEIC受験者にとってはTOEIC頻出問題のシチュエーションも理解できます。TOEICファンとしては,これ「あるある〜」と楽しめることは間違いないでしょう。


<経済学>

大塚啓二郎(2014)『なぜ貧しい国はなくならないのか 正しい開発戦略を考える』日経新聞出版社 開発経済学は「貧しい開発途上国の貧困削減に貢献する戦略を研究する学問分野」である。工業化戦略の成功が工業化都市化をもたらし、農業発展戦略の成功が農業発展をもたらす。両者とも目標は貧困削減。

<中国>

胡鞍鋼(丹藤佳紀)(2014)『中国集団指導制―チャイナ・セブンを生んだ独自の人材発掘、育成システム』科学出版社東京 中国の集団指導体制は、国家運営の分担協働制、後継者の交代チーム制、シンクタンクからの集団学習制、視察を行う調査研究制から成り立つ。

田島英一(2000)『「中国人」という生き方』集英社新書 実益優先、極端を嫌う性格は経済特区を産み、社会主義市場経済や一国二制度を生む。政治観念は現政権との絶妙なバランスをつくる。不公平なこと、道理の通らないことには声を荒げ人前でも喧嘩し、謝罪はしない。

春名徹(2008)『北京-都市の記憶』岩波新書 城壁に囲まれた都市はモンゴルや様々な民族を飲み込み、元の時代にその原型ができた。消費や欲望、憧れが集まる王府井、伝統中国と現代中国が接する天安門、都市の中で存在感を示す故宮、古い北京を胡同から。

榎本泰子(2009)『上海 - 多国籍都市の百年 (中公新書)』中公新書 1845年に英租界ができ、米仏が続いた。英米仏の軍隊に守られた上海は租界地中心に世界有数の国際都市に。英は自由都市の基礎を作りロシア革命から逃れたロシア人は仏租界の住人になり、日本人は国力増強の一歩として上海に進出。国別の上海発展史。

鈴木譲二(2008)『世界の中国人ジョーク集』中公新書ラクレ 万博のマナーブックには鼻毛を短く切ることまで書かれ世界が中国人観光客を必要とするが店や品物を信用せず値切りする、生まれ変われるなら2度と中国人に生まれたくない、など。

高橋五郎(2014)『日中食品汚染 (文春新書)』文春新書 原材料の見えないエキスのような加工物が増え食品のモジュール化が進む。モジュール化した食品が日中間で貿易されると汚染や安全が見えにくい。保存性の強化、付加価値向上という経済的動機の結果であり汚染させようという業者が多いわけではない。

<その他>

越智敏之(2014)『魚で始まる世界史』平凡社新書 中世のキリスト教社会では断食日に魚だけが食べられた。巨大な経済需要を支えるために漁業や輸送システムが発達、主役はニシンとタラ。オランダの発展はニシンの回遊コースの変更、大航海時代の北アメリカ植民地ではタラが重要な存在。

岡田尊司(2012)『マインド・コントロール』文藝春秋 つながりと自分の価値に対する欲求が強いと依存を求める。マインド・コントロールにはまりやすい人は依存症の人が多い。脱出するには本来あるべきつながりを回復し、その人の自己価値をもっと健全な形で取り戻す必要がある。

中島健二(2006)『家族のための<認知症>入門 (PHP新書)<認知症>入門 (PHP新書)』PHP新書 認知症の人には自尊心を損なわないよう否定をせず受け流す。物忘れと判断力、気分や行動の変化、MRTなどで診断、薬物治療も進む。家庭での介護が難しくなれば施設も考慮に。気持ちの余裕を訪問などで温もりの家族を維持して欲しい。

橘木俊詔・迫田さやか(2013)『夫婦格差社会』中公新書 夫の所得にかかわらず妻の有職率は上昇、高学歴夫婦は高所得の傾向があり、男性が結婚できるかどうかの境目は年収300万円、都市規模によって婚姻率に差異、など。

橘木俊詔(2014)『公立VS私立 (ベスト新書)』ベスト新書 平等な教育機会のために公立が創設、公立校が私立校に対して優位。私学助成と所得の増加により私学が発展。私学間の格差は公立より大きい。

平尾敏郎(2013)『教育で「未来」をひらけ-創価大の果敢な挑戦ドキュメント』毎日新聞社 12年連続で200人以上の教職合格者を輩出、通教出身が半分を占める。留学体験を教育に役立てようとする学生、挑戦する教職大学院、辺鄙な島や大変な工業高校に赴任して挑戦する卒業生、など。

ヒロ前田・清涼院流水(2013)『不思議の国のグプタ―飛行機は、今日も遅れる(DL特典付)』アルク TOEICの問題からTOEIC世界を物語りで再現。インド人グプタはこの国は繰り返されていることに気づく。飛行機は遅れ、クレーム処理はクーポンで解決し、道路は工事で渋滞し、図書館はいつも改修中だ。

関谷英里子(2009)『カリスマ同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳』ディスカヴァー・トゥエンティワン 言葉(単語)遣いが変わるだけで説得力が変わる。sayよりもclarify、doよりもexecute、tryよりもimplement、など。

関谷英里子(2010)『カリスマ同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳+70』ディスカヴァー・トゥエンティワン 単語を変えるだけでより自然になる。メリットはadvantage、具体的にはspecific、取り入れるはincorporate、など。
posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック