2015年01月20日

ニコラス・カー『クラウド化する世界』

ずいぶん前に読んだのですが,カーのクラウド化する世界



おもしろかったです。もっと早くに読んでおけばよかったと思う本でした。インターネットの変化ははげしいのですが,本書は現在でも参考になります。

本書の主張は,情報技術は電力と同じようにコンセントに繋げば様々な用途に使えるようになった。自社でコンピューターやシステムを持つ必要はなくなった。これからはユーティリティーコンピューティングの時代である,というものです。

クラウドは,超分散と超集中の両方の特徴を持ちます(小池2012)。データはすべてデータセンターに集まり,パソコンはただの端末になっていく一方,端末自体はモバイルも含めて多様化していっています。

私たちの生活はインターネットによって,大きく変化しました。物理的な空間で行われていた日常のやりとり、銀行、オフィス、学校、店、図書館、劇場、遊び場などで起きていた活動がいまや仮想空間でより効率的に行うようになってきています。実際,私もパソコンさえあれば,上記の活動はほとんどできています。銀行窓口にいかなくてもネットでほとんどのことができますし,今や英会話もスカイプで行なわれ,ハーバードの授業がネットで視聴できます。楽天やAmazonで買い物をして,iTunesで本や映画をレンタルします。今やゲームセンターにいかなくても友達とゲームができます。

インターネットはクラウド化しています。そこから必要な道具を見つけてくれば自分でできます。Googleを使えば、文書も計算も絵描きも発表資料も作れます。ホームページを作る技術がなくてもブログのプラットフォームを借りれば自分の情報を発信できるしカウンターが必要であればネットから借りてくればいいです。パソコンもソフトもいらなくなっており,必要なのはウェブブラウザだけになっています。

私たちはインターネットに依存にしています。知らない情報はもちろんのこと知っていること、過去のことまでも調べています。ネット上の情報が私たちの経験や記憶に取って代ってきています。

Googleの検索エンジンは各個人が検索した履歴にそって最も的確だという情報を示しています。私たちが見ている情報は人が見ているものとは違っているのです。SNSのニュースフィードやタイムラインと同じように個別化されているが現状です。

インターネットは人から情報を与えられそれに従っていましたが,私たちはインターネットから情報を与えられそれに従って判断し行動しているようになっています。

これからクラウド化するインターネットと上手につきあっていかないといけないのかもしれません。

<参考文献>
小池良次(2012)『クラウドの未来-超集中と超分散の世界』講談社現代新書
posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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