2015年03月24日

国家新型城鎮化総合試点方案

2015年2月に国家発展改革委員会より《国家新型城鎮化総合試点方案》が発表されました。内容を簡単に整理して紹介しておきます。(文章の日付けを見てみると2014年12月になっており,中央経済工作会議のあと担当の中央城鎮化工作会議で主要任務を分担した模様。)

1.指導思想と基本原則
 ここでは人による城鎮化を核心とし,質の向上を鍵として,難題を解決するために改革試点を先遣隊の作用とすること,大胆に探索すること,試点先行して創造性を発揮する,ことなどが述べられています。新しい都市化モデルの構築が期待されています。

2.試点範囲と時間
 江蘇,安徽の省レベルから郷鎮レベルまで62の都市地域が試点として選ばれています。2017年までに得た成果を複製可能な形で2018年から2020年までに徐々に全国レベルに展開する予定になっています。

3.試点の主要な任務
 具体的な政策(といってもそんなに目新しいものはない)を紹介。

(1)農業人口の市民化コストの分担メカニズムを作る。居住証による居住年限などと公共サービス提供をリンクさせること,政府,企業,個人がこのコストを相応に負担すること。
(2)都市化の投融資メカニズムの多元化。地方政府の債務を全口径予算管理として,都市政府の資産負債表をつくる。地方政府債権発行管理制度をつくり,債権発行による都市建設を認める,PPPを積極的に利用するなど。
(3)農村宅地制度をいいものにしていく。
(4)行政コストを下げる管理方法の刷新。都市の設置は行政管理組織の簡素化と連動させつつ,鎮を廃止し市にする試点を設けて行政レベルと行政区域の新たな関係を探る。
(5)体制メカニズム改革の刷新。都市農村一体化メカニズム,規劃の編制や管理,農業現代化,環境生態,都市ガバナンスなど新しい体制を構築する。

4.政策支援
 財政移転支出では農民工の市民化人口とリンクさせる制度を確立し,省レベル政府が起債したお金の使用は試点に向かうようにする(地域傾斜),国家開発銀行などの参与や多くの手段で資金調達を行なうことが述べられています。あとは農民工の職業訓練などを支援するなど。

5.実施組織
 各試点で党組織に工作領導小組を設置すること,公安部,民生部,財政部,人力資源社会保障部,住房城郷建設部,農業部,人民銀行,銀監委,標準委などと協調すること,などが述べられています。


実際にどのような具体的な成果がでるか,一度どこかの試点を現地調査してみようと思っています。

<参考>
発展改革委員会の文件オリジナルは中国経済新聞網(2015/2/4)を参照。
http://www.cet.com.cn/sypd/syfxb/1462711.shtml


posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 岡本式中国経済論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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