2016年09月08日

Chinese Economic Association Annual Conference 2016(2)

9月1日から3日にドイツ・デュイスブルグで開催された中国経済学会(ヨーロッパ/UK)に参加、報告してきました。

前回の続きで、面白かったSusan Sirkの内容を紹介。

ちなみに彼女の本はこちら


私の書評はこちら。
危うい超大国

Susan Sirk, U.S. Policy Toward China: A Reassessment and Future Directions

・国際政治では、現存の大国に新しい大国が出てくる時には、価値観や制度の違いから摩擦が生じやすい。

・アメリカは一貫して中国を国際社会に入ることを支援してきた。具体的にはWTO、G7への参加、兵器の不拡散条約などであり、この中国の国際社会へのコミットメントという姿勢は変わらない。しかし基本的人権の側面では、アメリカは有効なツールを持ち得ていない。しかし、社会の進歩に従い、インターネットの浸透によって基本的人権は改善してきた。

・中国はこれまで海外には友好的であり安心させることを主眼としてきた(reassurance policy)。実際に、これによって周辺諸国との国境画定交渉は順調に進んできたといえる。

・中国の姿勢が大きく変わってきたのは2009年である。世界的金融危機によるアメリカ経済への打撃、一方中国の経済的回復の速さは中国をして中国の自信を強めた。この頃から南シナ海での領土拡張を図るようになる。中国の価値観を前面に押し出すようになり、中国は国際的に潜在的なリスクテイカ―になったようだ。

・近年の習近平政権をみていると、状況は以前に逆戻りしているようである。ただこれは将来的に揺り戻しがあるかもしれず、逆に習近平政権のリスクになるかもしれない。

・アメリカのアジアでの姿勢は基本的に変わっておらず、世界が平和的であってほしいと思っている。日中関係が安定的であれば、USは安心できる。ただ漁船衝突などで情勢が不安的になることは憂慮している。(ただ、第二次世界大戦前のドイツ、日本のような感じもしていると付け加えていた。)

posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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