2016年12月13日

なぜ日本は長期的な経済低迷なのか?

12月7日に中国とは関係ないけど、気になっていたことがセミナーであったので、参加してきました。

Japanese-style long-term recession - the future of the world?
Prof Richard Werner (University of Southampton)

日本の長期的な低迷は世界経済の将来か?というテーマです。日本でも翻訳本が結構出ていますが、関連ではこれでしょう。



2年前に映画化もされているようです。



主張は、中央銀行の力は強く積極的な介入が功を奏する、具体的には、バブル崩壊は中央銀行の窓口指導の間違いであり、長期低迷は中央銀行が信用創造を何も行っていないからだというものでした。

以下備忘録として。

・アベノミクスの三本の矢(財政、金融、構造改革)+軍事化
・長期低迷のきっかけ
1991年に世界のトップ銀行は日本だったし、名目成長7%、金利も6.25%だった。
・中央銀行理論(ウェルナー)では成長を決めるのは利子率。「利子率が低ければ成長を促し、利子率が高ければ成長を遮る」=>実証研究がない 実証してみると結果は・・「成長率が高いと利子率が高い、成長が低いと利子率が低くなる」利子率は成長率の結果であるので、中央銀行理論は間違い。
・なぜ中央銀行は間違えた理論を信奉するのか?何が成長率を決めるのか?
新古典派「市場は効率的である。ゆえに価格(利子)が重要。価格が量の調整をして均衡を決める。」ただし情報の完全性、完全競争、瞬間的に価格が調整、などが保障されればそうなるが。。。現実は市場はクリアではない。
・市場は「量」「short-side principle(力が働く)」、Moneyはサプライが決める(貨幣需要には際限がない)
・貨幣はどこから来るか?中央銀行だというが実際には3%だ。答えは民間銀行だ。民間銀行はお金を貸すのではなくお金を創る。銀行は仲裁機能ではなく貨幣を創る?実証研究はYes
・信用(credit)の量理論。
銀行の信用創造(credit creation貨幣創造)がどこに配分されるかで成長かそうでないかを生む。消費信用に配分されると、成長はなくインフレになる。金融信用はGDPにはなんの貢献もなく、資産インフレ、バブルを生む。投資信用は新しい製品やサービスを創る(=>productive credit creation)。
・金融取引での信用はブーストと破滅を生む。したがって中央銀行は銀行信用を操作して経済を管理すべきである。中央銀行へのインタビュー結果、公式の政策ツール(価格、量など)を使わず、銀行の負債を指導(窓口指導)する。実証でも窓口指導と銀行融資は相関が高い。つまり中央銀行がバブルを創った原因。与えられた枠組みで貸し出しを続けた。銀行信用供与の指導が成長を支えてきた。もちろん日本だけでなく世界的に似たようなことは行われている。
・91年以降停滞に入ったあと、なぜ日本銀行は何もしなかったのか。90年代は介入よりも構造変革を待っていたところがある。金融政策では何もできないという立場だった。
・バブル崩壊後、日本は簡単に、コストかからずに素早く問題を解決できたはずだ。1945年の金融危機と1991年と比べてみても小さい。違いは中央銀行の政策だ。1945年時には不良債権を買い取り、直接企業へ融資を行い、窓口指導で融資枠を広げていった。
・日本銀行は20年以上銀行信用(Bank Credit)を増やすことをしなかった。量的緩和も本当の銀行信用を増加させるものになっていない。
・理論では「市場が成長を生む」現実は「日本は規制緩和するほど成長がだめになる」実際にカルテルの数が減ると成長率が下がっている。
・人口問題も解決する必要がある。ロシア、オーストラリアはBaby Bonusを導入。それで出生率が回復。重要な中央銀行の必要なものは、Baby Bonusという量的緩和だ。
posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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