2017年01月03日

都市に必要なもの

日本のニュータウンの疲弊や中国のゴーストタウンの問題を見ていると、共通点があるように思います。

それは短期間に一度に多くの建物(住居地)を建設したものの、そこに職がないというのが非常に大きいです。日本の場合は鉄道で都心とつながっていたからすぐにはゴーストタウン化しませんでした。でも中国の場合交通機関の発達はあとで来るので、それがないと自分の交通手段(車や自転車等)で通勤しなければなりません。結局、通勤場所との近接性こそが街として発展するかどうかがかかっています。

でも新しい街はきれいです。フランスの都市計画家ル・コルビュジェが合理的な集合住宅を提唱し、世界中のニュータウンに影響を与えました。コンクリートや鉄筋で高層、近隣には公園を配置したりと現代的な住宅として非常に魅力的でした。でも失敗しているケースがあります。それは、仕事終わった後に帰りにくい、あるいは結構歩くという問題です。

つまり職住接近こそが街の発展としてとても重要なのです。

それが永続的に発展するにはどうすればいいのでしょう。それは多様性です(ジェイコブズ)。町が町として機能するには、職住の近接性に加えて、職の多様性、エンターテイメントの幅が広く、そしてモザイクのように交じり合っているほうがいいのです。機能性、効率性を都市計画に入れて、この区画は住居、この区画は文京区のように分けてしまうと町が単調になり町としての魅力がなくなります。

多摩ニュータウンができても、仕事は都内に求めればいいというのが東京の状況でした。青島(チンタオ)の旧市街地ではなく、フェリーで渡った開発区に新しい住居を立てて、企業を呼び込むというのはどの都市でも見られました。

でも結局、東京の下町や青島の旧市街地の方が魅力があります。それは職があり住がありエンターテイメントがあり、それが入り乱れているので、町として「歩かなくても」なんでもできるのです。

千葉ニュータウンはいろいろあって40年かけて開発してきました。職の問題は千葉県企業局も早く気がついたので、物流企業を中心として誘致をすすめてきました。職と住の融合は千葉ニュータウンの重要な課題です。なぜなら北総線が他の路線より圧倒的に高いからです。

また幸いなことに土地の収用に時間がかかり、時代の流れとともに規模を縮小してきたので、場所によって入居年代が違います。幸いなことにこれで年代別の多様性は残ります。そしてエンターテイメント(それでも外食とショッピング程度)を導入してきています。あとはモザイク性なのですが、都市計画によってばらばらに分けられており、自動車がないと不便です。結局、高齢化すると移動に不便が出てくるので、今後の高齢化社会においては、新市街地(ニュータウン)よりも旧市街地(都内)の方がいいということになります。



posted by okmtnbhr at 08:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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