2015年08月04日

ジェトロ中国経済

『ジェトロ中国経済』8月号に寄稿しました。

岡本信広(2015)「中国の都市化とビジネスチャンス」『ジェトロ中国経済』No.595(8月号),pp.48-67

Web発行のみでしかもジェトロメンバーズ限定ですが,要旨だけ紹介。

□ 現政権が経済政策の一つとして実施しているのが「新型都市化」である。中国では戸籍・土地制度の下、都市と農村が分断している。労働移動、土地売買などさまざまな面において都市と農村が二分化しており、この制度的分断が都市化の障害になっている。
□ 歴史的にみると、都市化の抑制から推進へと政策方針が変更されてきた。従来、都市と農村を二元化することによって都市化を抑制させてきたが、市場経済化により現実的な都市化が進み、2000 年代以降、都市化が本格的に推進されるようになった。そのガイドラインとなるのが 2014 年の「国家新型都市化計画」(以下、「新型都市計画」)である。
□ 都市化にはメリットがある。一つは経済構造の転換である。都市化は輸出、投資主導型から消費型に構造を転換し、サービス産業を発展させることができる。もう一つは産業構造の高度化である。都市化は生産性を向上させ、中国独自の技術開発による「中国製造」を可能にする。
□ 「新型都市化計画」の特徴は、「人の都市化」である。都市に住む農民の農業戸籍を都市戸籍に転換し、農民を消費の主体としてサービス産業の発展に期待する。また、制度による都市と農村の分断を乗り越える制度改革が実施される予定である。
□ 中国の「新型都市化計画」の推進は、日本にもメリットをもたらす。農民工(農村出身の出稼ぎ労働者)は新たな中間層(ボリュームゾーン)の予備群であり、インフラ建設、社会サービスをはじめ中国市場の活発化が期待される。

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2015年07月28日

幕張新都心

7月25日に千葉県企業庁にて幕張新都心開発についてのインタビューを行なってきました。その備忘録として,幕張新都心の開発についてまとめておこうと思います。

千葉県企業庁は,国の公営企業法に則った,県によって運営されている公営企業です。主な事業は,土地買収,土地造成,土地分譲を主体とした都市基盤整備事業,および工業用水道事業であり,これまで千葉の内陸,臨海工業団地の開発に携わってきました。(以前は開発庁という名前だった。)

現在は,幕張新都心,千葉ニュータウン,つくばTX沿線開発が主体的な事業になっています。

幕張新都心の開発はここに詳しいのですが,簡単に状況を整理しておきます。

幕張新都心は千葉県が1973年から埋立造成して開発してきた都市で,国際交流業務機能(メッセ),中枢的業務機能(先端成長産業誘致),研究開発機能(大学,研究機関の誘致),住宅機能(ベイタウンなど)の一体的集積を目指して作られてきました。

1989年に完成した幕張メッセ(国際コンベンションセンター)より新都心建設が始まります。まだバブル期であったので1994年までに現在の代表的な企業(東京ガス,テクノガーデン,IBM,ワールドビジネスガーデンなど)によってオフィスビルが建てられました。現在約410社の企業,約4万人の就業者が幕張で働くようになっています。

1995年より幕張ベイタウン(住居)の入居が開始されます。住居開発では全国でも珍しい借地権による分譲形態でした。企業庁が開発した土地の所有権を持ちつつ,借地権のまま土地を住宅開発企業に譲渡,そしてその企業がマンションを建設し販売するというものです。これにより分譲価格に土地代金を反映することなく,相対的に低価格で販売できるというメリットがあります。(ただ現在は人気のためやはり価格は高い。)

日本経済のバブル崩壊後は,企業誘致に困難を極めます。

進出企業に分譲地を購入する体力がなくなってきたため,企業庁が考えた方法が住宅地と同じように事業用借地権の設定によって土地活用を促すというものでした。現在の三井アウトレットパークのあるところは事業用借地権で企業誘致をしている場所です。

もう一つの困難は,文教地区に誘致する予定だった大学も,大学の都心回帰志向により,誘致が見込めなくなったことです。文教地区ではアジ研やインターナショナルスクールの誘致のあと,新規の学術,教育機関の誘致の可能性がなくなってきました。そのため未利用地にするのはもったいないことから,地目を変更,住宅地にして,住宅開発にあてました。これも来年から入居が始まるようです。これにより幕張新都心の土地はほぼ開発済みとなります。

今後,千葉県企業庁は幕張新都心開発から撤退する予定です。(企業庁自体が使命を果たしたということでなくなる予定です。)これまで幕張新都心は千葉市にありながら,企業庁の管轄にあるような感じでした。県と市で協議会が設置され,街の維持,メンテナンスは千葉市に移行していきます。(千葉市に幕張新都心室が設けられた。)
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2015年07月14日

2015年6月読書ノート

2015年6月読書ノート

最近、読書時間である通勤時間を英語の学び直しに使うようになっているので、読書量が減っています。

今回は自己啓発ばかりでした。とくに紹介できるほどのいい本はなかったので、今月の一冊は今回もなしでw

<自己啓発>

清流院流水(2015)『努力したぶんだけ魔法のように成果が出る英語勉強法』PHP研究所 成果を出すために迷宮メソッドと魔法のメソッドを比較。結局英語が伸びない勉強法はちょっとした一手間を惜しんでいることにある。覚えること,繰り返すこと,書いてみること,話してみることを惜しまない。

スティーブ・シーボルト(2012)『金持ちになる男、貧乏になる男』サンマーク出版 「貧乏になる男は一握りの人が富の大半を独占していることを批判し、金持ちになる男は貧乏人が富裕層の仲間入りすることを歓迎する」

宇都出雅巳(2014)『合格る思考』すばる舎リンケージ わからない自分と向き合い、わからないことが何かわかることを大きな進歩ととらえる。少しでもわかっていることは何か、何ができないのか、全体からみてわかるわからないにとらわれない、など。

宇都出雅巳(2011)『合格る技術』すばる舎リンケージ 過去問とテキストを用意し、わかるところわからないところをわける。何度も繰り返すうちにわからないところが減る。過去問は解くのではなく解説を読む。過去問、テキストにそのままメモを書き込む。

堀正岳・まつもとあつし(2014)『知的生産の技術とセンス-知の巨人・梅棹忠夫に学ぶ情報活用術』マイナビ新書 知的生産とは世界に対して小さなプラスを積み重ねていくこと。情報のインプットとアウトプットの中で自分のセンスを付け加える。

竹田恒泰(2014)『日本人が一生使える勉強法』PHP新書 西洋式成功哲学の問題は巨万の富が目的であること。日本式成功哲学は勉強し、よい仕事をして、世のために尽くすこと。夢は自己願望、プラス思考はマイナス思考が積み上げたものでなければならない。

小川仁志(2014)『覚えるだけの勉強をやめれば劇的に頭が良くなる』PHP新書 大人の勉強とは@疑いA削ぎ落としB批判的に考えB根源的に考えDまとめること。 勉強テクニックは@スケジュールを立てA情報を入手しB整理しC分析する。考えをD図示してE記憶する。

<その他>

中村圭志(2014)『教養としての宗教入門 - 基礎から学べる信仰と文化 (中公新書)』中公新書 宗教を薄さと濃さから世界の宗教を整理。物語と伝統として宗教は薄く存在し,信仰,戒律,儀礼によって宗教は濃くなる。諸宗教が比較可能になったことで宗教文化は相対化され,個人主義化が伝統戒律の保持と社会の連帯を難しくする。
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2015年07月07日

『転換を模索する中国』出版シンポジウム

7月1日に東京国際ブックフェアにて,私が監訳した本のシンポジウムが開催されました。

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来賓として原著の主編である高尚全先生と日本からは推薦人になっていただいた中兼和津次先生(東大名誉教授)からお話をいただきました。

高尚全先生は元国家発展改革委員会の副主任(副大臣)で,改革を主張する大御所です。

基調講演では,「改革の全面的深化」と改革の方向についてお話をされました。勉強になった点を3点ほど。

1)改革の全面的深化は三中全会の前に党中央に建議したものである。これによってこの言葉と習近平を中心とする現在の改革の全面的深化の領導小組が組織された。改革の突破口は公務員や幹部の財産公開である。

2)改革の特徴は全面的でありながらも,改革の的は反腐敗による公務員の任免制度の確立である。各地方のリーダーが改革に責任を持ち,現状をみて的確な身を切る改革が必要。

3)改革に終わりはない。2020年までに全面的小康状態を目指し,農村の貧困をなくす方針であるが,困難が伴う。改革の肝は農民の資産(宅地や請負権)の流通により,農民資産のマネタライズが必要であること,農村都市間で双方向の生産要素の流動が必要である。

中兼先生は中国の改革を,発展,体制移行,現代化の三つのキーワードで説明されました。

1)経済発展においては低所得国から高所得国への移行には産業構造高度化が必要であること。

2)計画経済から市場経済への移行においては政府の関与を少なくすること,とくに国有と民営では国有企業の民営化は必須であること。

3)現代化では,人治から法治への転換が必ず必要となること。

私自身も,中国の改革は「政府の退出」であるという点,レントシーキングをなくすにはさらなる市場経済化が必要であることを述べさせていただきました。

出版お披露目という意味もあって,あまり深い議論はできませんでしたが,本書の監訳に携わることによって中国の改革がより深く理解できたと思います。

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2015年06月30日

『東亜』COMPASSでの連載 第7回

霞山会の月刊誌『東亜』2014年1月号から,3ヶ月に1回のペースで時評を担当しています。 第7回は 「ゴーストタウン(鬼城)と都市の衰退」 です。 リードより。

【リード】
 中国の内モンゴル自治区にあるオルドス市はゴーストタウン(鬼城)として日本では有名だ。オルドスのゴーストタウン化はバブル経済崩壊の予兆として報道されるが,ゴーストタウンの実際は資源依存型都市の形成・衰退の過程である。中国政府も資源依存型都市の転換に取り組んでいるのが現状である。

2ヶ月ぐらいすればWebで読めるようになるかと思います。

岡本信広(2015)「ゴーストタウン(鬼城)と都市の衰退」『東亜』No.577,pp.4-5

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2015年06月23日

翻訳書を出版しました。

翻訳書を出版しました。

本書は成思危、肢ネ寧、呉敬l、林毅夫等著、高尚全主編(2013)『改革是中国最大的紅利』人民出版社が原著です。

中国国内の経済学者たちがそれぞれの専門分野から,中国の課題と改革の方針を示しています。



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本書の出版を記念して,第22回東京国際ブックフェアにて,主編者である高尚全氏(中国経済体制改革研究会名誉会長、国家経済体制改革委員会元副主任),日本からは中兼和津次氏(東京大学名誉教授)を招いて,セミナーを開催します。

日時:7月1日水曜日午前11時〜13時
場所:東京ビックサイト西1ホール
小間番号:2-28
セミナー会場:西1ホール中二階

==監訳者による本書の紹介から===

 中国が経済発展を遂げた大きな理由は、市場経済を導入して人々の積極性を引き出したことにある。それによって安い賃金を活かし、世界へ向けて製品を輸出し、大きく発展することができた。しかし、人々の積極性と低賃金労働だけに頼る発展は、すでに限界を迎えている。この先、中国の発展は頭打ちになるかもしれない。あるいは、限界を超えていよいよ先進国入りするかもしれない。
 本書の主張は、さらなる経済発展には、これまで以上の改革を行えるかどうかにかかっている、というものだ。改革の行く末を阻む腐敗、既得権益層、発展を妨げる格差、環境破壊など。これらを生み出したのは、これまでの体制であり制度である、というのが本書に収められた改革派経済学者の見方である。
 となると、今後の進むべき道はひとつである。改革によって体制や制度にメスを入れなければならない。しかし、現行の体制や制度によって利益を得る人々がいる以上、彼らが大きな抵抗勢力となり、その前に立ちはだかることは火を見るよりあきらかである。これまでは、「市場経済の導入」という目新しく、誰も敗者を生み出さない改革によって大きな発展を遂げてきた。しかし、この先は、必ず誰かが損を被る可能性をはらんだ改革がいよいよ始まる。
 本書は、中国のネガティブな問題や課題に目がいきがちな日本の読者に対して、今、中国はどのように課題に向き合い、対処しようとしているのか、その方法はあるのか、といった問いに対して、誠実な回答を試みている。これらは、既得権益を得る人々にとって大きな脅威である。したがって本書は、中国を本当に良くしたいと願う良識ある学者たちの「良心」が詰まっている。

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2015年06月16日

『よのなかを変える技術』

出版社よりご恵投いただきました。



本書は、いわゆる「社会起業家」になるためには、何をすればいいか、が書かれています。

社会には多くのこれでいいのか?という「世の中の仕組み」が存在します。その仕組みによって生み出されている「困っている人達」のニーズをどのように把握し、どのような解決策があるのか、この問題点が「世の中の仕組み」を解決する出発点です。

障がい者が低賃金労働に甘んじているのはおかしいし、彼らは生活できないという困りを、スワンベーカリーという形で変えたヤマト運輸の元会長、小倉昌男さん。

500円で健康診断ができるようにしたケアプロ株式会社。

このような事例をもとに、どのように問題を発見し、世の中の仕組みを変えていくか、そして仲間をつのり、活動をし、活動の中で必要なノウハウが具体的にかつ誰でも利用可能な形で提供されています。

文章も非常によみやすく、社会起業家に興味がある方には必見の一冊でしょう。とくにうちの学部ではNGOに興味がある学生たちが多いので、すすめてみたいと思います。
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2015年06月09日

2015年5月の読書ノート

2015年5月の読書ノートです。

最近,本を読むことが少なくなってきています。

コーエンの『大格差』は別のエントリで紹介しているので,今月の1冊はなしでw

<経済>

伊東光晴(2014)『アベノミクス批判-四本の矢を折る』岩波書店 量的質的緩和は株価にも為替にも影響を与えていない。株価は外国人の買い越しで上昇。国土強靭化政策は予算化されていない。経済成長政策は具体性がなく人口減少下ではその時代ではない。安倍政権の右傾化を憂う。

八代尚宏(2014)『反グローバリズムの克服』新潮社 世界経済を見ると市場経済を活用している国は発展している。日本市場の国際化は消費者のため。少子高齢化に対応するには国内労働市場の流動性を高める。人口減少に対しても年令に中立な社会制度を。

<社会>

タイラー・コーエン(2014)『大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるか』NTT出版 技術進歩に伴い機械と一緒に働ける人、働けない人で二極化する。特殊技能を持つ労働者の市場価値が上がり、人海戦術の必要な職は減少する。

<その他>

津守光太(2010)『aとtheの底力』プレイス theは他のモノとの区別・峻別を表す。話し手同士が了解しているモノにはthe。a/anはカタチをもつモノのリンカク、同じ種類のモノがいくつもあるうちの1つ。無冠詞は相手がわかっていないかつaをつけない名詞(リンカクがない)の時。
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2015年06月02日

『大格差』

前から感想を書こうと思ってた本の紹介。



この本の主張は,技術進歩によって機械と一緒に働ける人と働けない人の二極化が進んでいる,機械によって生産性があがるかどうかは,人が機械ができないことをどのように補完するか,機械との協働が鍵となる,です。

Google自動車,Siri,恋人探しのサイト,など機械ができることが増えてきています。となると,このような仕事はどんどん価格が低下していき,反対に土地,知財,特殊技能労働者が稀少となって価格は上昇します。アメリカではアメリカ人が低賃金仕事をやらない,そして中間職のような仕事は機械がとって代ってきているので,そもそも労働参加率が低下しているといいます。

となると人ができるのは,専門性の高いものとコミュニケーションが必要な分野になってきます。女性はコミュ力が高いので女性の労働参加率は上昇していきます。

今後の見通しとしては,機械にできないもの,あるいは機械をより発展させるといった人が必要になってくるわけで,このような人の給料は高くなる(生産性が高いので),そうなると格差は広がっていく,ということになります。

たしかにパソコンが使える,使えないというのは機械と協働できるかどうかということであり,パソコンができない,でも肉体労働はいや,それに加えてコミュニケーションが苦手,といった人は社会で労働を提供することが難しくなってくるのかもしれません。

いろいろ考えさせられる本でした。
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2015年05月26日

社会科学の基本は政府対個人

社会科学を教えていて,思うことは社会の仕組みをできるだけシンプルにして,考えるというのがいいと思っています。またその仕組みのフレームワークとしては,社会を政府対個人の関係としてとらえるというのがいいでしょう。

個人が集まってできるのが社会です。その集まりには必ずリーダー格(あるいは仕切りたがり屋)が表れます。そのリーダー格の人はその集団に安全を保障するから金を出せという存在になります。これが国家の誕生です。

リーダー格の人は集団の政治を行う政府です。この政府は個人に関与し始めます。橋を作るから,ビルを作るからということで,個人を動員します。無償の労働力提供を強制するわけです。

政府が王さまとしてふるまうと,個人には自由がなくなります。やりたいこともできずに,ただただ政府のいいなりになり,彼のご機嫌を損なうとその社会で生きていけなくなるということになってしまいます。

個人が集まって,王さまを追い出したのがフランス革命です。個人の自由を取り戻すため,個人たちが「王さま」を選ぶ権利を得る,そして選ぶプロセスを発明したのが民主主義です。これにより,政府が個人たちを意のままに操るのではなく,形式的には政府は個人たちの意のままに動く存在になったのです。

現在も独裁体制的国家と民主義的体制国家があります。基本は,政府が個人に関与します。日本でも消費税をアップしてきたら,私たちは従わざるを得ないわけで,そこには自由はありません(あ,もちろん海外移住という選択は可能)。一方で,個人を自由にしたら社会は無秩序になってしまうという考えもあります。社会が秩序だって安心して暮らせるようになるには,個人の自由を抑えて政府が秩序を提供するか,個人が自発的に秩序を構成していくのか,どちらかです。

経済学では個人の自由が自生的秩序(ハイエク)を形成するとします。でもその秩序形成もうまくいかないことが多いので政府が関与すべきだ(ケインズ)という意見もあります。

社会の仕組みを理解する社会科学は,政府と個人というように二分化させるとシンプルに理解しやすくなるでしょう。
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